「姉貴、何か顔緩んでる」

「そう?ふぅ~ん。ふうん。ふっふーん」

「はあ?何それ」

「いいえー。はあ、朝からご馳走様だわ」

「……はあ?意味不明」


心君だけが何もわかってないみたいで、しかめっ面でご飯を食べていた。


「あ。あやめ、今日学校どうする?」

「行くよ」

「平気か?」

「うん、大丈夫」

「無理すんなよ?」

「うん、ありがとう」


ご飯を食べ終えた後、食器を片付けようとしたら奈乃香さんが急がないと遅刻すると言って、させてくれなかった。

私は御礼だけ言うと、急いで制服に着替える。
それから、準備をすると同じ様に準備を終えた心君がいた。


「…つか、あやめ。ローファー家か」

「……あ」


サンダルでここまで来たんだった。
靴、履いてくればよかったよ、本当に。


「姉貴、なんかスニーカーとかない?」

「ん~、あったっけな。
そういえば、ジョギングしようとして買ったのがここに…」

「また形からかよ」

「うっさいわね。あ、あったあった。
サイズ合うかしら」