多重人格者【完結】

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「どう?落ち着いた?」


コトンと、手に持ったマグカップを私は机に置くと小さく頷く。

私の尋常でない様子に、驚いた奈乃香さんは心君を呼びに行こうとした。
だけど、私が必死に首を振ったのを見て、温かいミルクを出してくれたんだ。


どうしても、心君には知られたくない。
心配かけたくなかったから。


風呂から心君がそろそろ上がって来るだろう。
さっきのフラッシュバックから、そう時間が経ってない事に驚く。

数時間にも感じたのに。


テーブルの前に座りホットミルクをゆっくりと飲んだら、震えもどうにか収まった。

まだ、心臓がどくんどくんと言ってるけど。



「…大丈夫?」


それに、再度私は頷く。

やっぱり、ここにいたら奈乃香さんに迷惑をかけるかもしれない。


それが、怖い。