「心!…あ!その子が彼女?」
「彼女じゃねえって」
お姉さんが目をキラキラさせながら私を見る。
私は慌てて、お辞儀をしながら自己紹介をした。
「は、初めまして!一之瀬あやめです!」
「わあ、可愛い名前!あやめちゃん!よろしくね、私は奈乃香。
なっちゃんでいいわよ」
「だから、玄関先じゃなくて部屋に入れろって」
「…心は。ハイハイ。
あやめちゃん、どうぞ」
「はい!」
にっこりと微笑む奈乃香さんに、少し照れながら私と心君は部屋へと上がる。
アンティーク調の家具が所狭しと並べられていて、その一つ一つが綺麗。
きちんと掃除されていて、物があるのにごちゃごちゃしていない。
2LDKだけど、リビングがとても広いから仕切りがあればもう一部屋も作れそうって感じ。
そのリビングの真ん中にどっしりと佇んでいる刺繍入りのソファ。



