~美姫 side ~



ガラガラガラ


美姫『先生!おはよ♪』

蒼『桜空、おはよう。てか、おまえなぁ…
俺、教師なんだけど。』

美姫『はーい。ございます、ございます♪』

蒼『それおかしいから。』

先生が笑いながら言う。

美姫『え〜いいじゃん。
そんな細かいこと気にしてると老けちゃうよ?』

わたしも笑いながらそんな話をする。

先生とこういう風に話してるこの時間が好き。


蒼『おかしいな。蒔田先生から桜空が調子悪いからって聞いたんだけど…
元気そうだな。』


意地悪そうな笑みをうかべてこっちをみてくる。

…いじわる

わかってるくせに。

口を尖らせて恨めしそうな顔をしてると


蒼『そんなことだろうと思ったけど。』

美姫『え、先生わかったの?』

蒼『あんな笑顔みたら誰でもわかるだろ。』


そんなに顔にでてたのか…

なんか今になって恥ずかしい…。


蒼『またアレ?』

美姫『ふぇ?』


急に聞かれたから変な声が出てしまった。


蒼『だから、遅刻しそうになったり授業サボりたい時にいつもやるやつだろ?』

美姫『あぁ…まぁそうだね。よくわかったね。』

蒼『だっておまえがここに来る時って大体それじゃん。
…いいけどあんま使いすぎんなよ?』

美姫『はぁーい。
授業はほとんど出てるし
今日は遅刻しそうだったから使っただけ。
それに…どうせ治んないんだから少しくらい利用したっていいじゃん。』

蒼『…ごめんな。
お前の気持ち考えてやれなくて。』


そう言いながら隣に座り頭をぽんぽんしてきた。


美姫『…もういいから謝んないで…?
先生は悪くないんだから。』

蒼『…よし。この話は終わりな。
てゆーか顔赤くね?
熱あんじゃねぇの?』

といいおでこに手をあて顔を見てきた。

自分でもどんどん顔が…

体が熱くなってくのがわかる。

心臓がドキドキバクバクしてる。


蒼『んー、ちょっと熱いかなぁ。
休んでくか?』


しゃがんで目線を合わせてくれる先生。


美姫『い、いえ。熱もすぐに治まると思うし、帰ります!
ありがとうございました!!』


といい早足で保健室を出た。


ほんとはもっと先生といたい。

たくさん話したい。

もっと近くにいたい。

でも、あのまま先生といたらどうにかなっちゃいそう…。

頭ぽんぽんしてきたり
おでこに手くっつけてきたり
目線合わしてきたり…


ずるいよ。