~美姫 side~


♬*゜ふんふんふーん♬*゜


わたしは朝からるんるんと鼻歌を歌い学校の支度をしていた。

今日は…

調理実習の日。

なんでこんなに楽しみなのかというと…

単純に料理やお菓子作りが好きだから。

お菓子作りは好き。

だってみんなの笑顔がみれるから。

わたしがつくったものでみんなが笑顔になってくれるのが嬉しい。

でも一番の楽しみは…

先生に食べてもらうこと。

調理実習のあとは体育。

だから保健室に行って渡す。

喜んでくれるかわかんないけど…

でも渡してみる。


そんなことを考えもう一度持ち物チェックをしていると


ピンポーン


美姫『はいはーい! 』

拓真『おはよ。』


拓真はいつも迎えに来てくれる。

2人とも用事がない日以外は一緒に学校に行って一緒に帰っている。

それがわたしの日常。


美姫『おはよ〜。ちょっと待ってすぐ行くから。 …………よしっ!じゃあ行こっ!』

拓真『ん。』


美姫『楽しみだね♪』

拓真『ん〜なにが?』

美姫『なにがって…調理実習!』

拓真『あー…そういやそうだったな。』

美姫『え〜忘れてたの?』

拓真『別にそこまで楽しみじゃねーし。
でもお前はそういうの得意だもんな 』

美姫『得意ってわけじゃないけど…
好きなの。楽しいし!』

拓真『そっか。じゃあできたらくれよ。』

美姫『おっけー!』

拓真『美姫のお菓子うめーんだよな。』

美姫『ちょっと…ハードルあげないでよ。』

拓真『わりーな。』

美姫『よしっ。じゃあ頑張りますか。』


拓真やみんなに喜んでもらえるように…

……先生のためにも。