「蒼のお母さんは、どんなに辛い治療も耐えてた。 本当に辛そうだったけど、蒼と歩実の前ではいつも笑顔だったの。 きっと、ふたりには笑っていてほしかったんだと思う」 「そっか…………」 その話に、感動した。 でも、それと同時に恐怖が襲いかかってきた。 蒼くんのお母さんが心臓病で亡くなった…………一気に死が近づいてきたような気がして。 「ねぇ、詩音ちゃん………? 顔色悪いけど大丈夫?」 怖くなった。 「うん…………大丈夫………」 それから奈津ちゃんと別れると、私は早足で家に帰った。