~ホームルーム~
「はじめまして。一年三組担任の『柊 愛夜』です。よろしくお願いしま
す。」
みんなは、よろしくお願いしますと言って自己紹介に移った。
「やりたい人順ね~。やりたい人~」
と聞かれたら二人の子と私が手を挙げていた。
「えっ………。」
どうして手を挙げたのか分かんなかったからだ。
「じゃあ。西沢さん」
「はい。 『西沢 柚亜』です。西第一小学校出身です。
得意科目は社会です。苦手科目は、理科です。
よろしくお願いします。」
「はい。次の人は、東山さん」
「はーい。『東山 深亜』や。西第一小出身で、
得意科目は、体育だな。苦手科目は、数学や。
よろしくな。」
「はい。じゃあ。山里さん」
私に回ってきてしまった。平然を装って。こういう風に
『はい。『山里 優琴』です。港第二小学校出身です。
得意科目は、国語です。苦手科目は、数学です。
よろしくお願いします。』
でも、実際は………。
「は、はい。や、『山里 優琴』です。み、港第二小出身です。
得意科目は、国語です。苦手科目は、数学です。
人見知りですが、よ、よろしくお願いします。」
終わるときには、半泣きだった。
半分以上の人の自己紹介が終わった。
「最後に、星川さん」
「はい。『星川 美羽』です。西第二小出身です。
得意科目は、数学です。苦手科目は、国語です。
よろしくお願いします。」
言い終わった瞬間「キャ~」とか「付き合って~」等の声が上がった。
西沢さんと東山さんは不機嫌だったけど。私は人見知りだから全然反応をしなかった(本当は、どんな反応をしたらいいか分からなかったからだけど)
「えっ………。」
こうして、一年三組での物語が始動した………。