「ニセモノは、以前にこの屋敷に来たことがあるのよ」




と、可愛らしい声で、ぬいぐるみは言った。




「この屋敷に、来たことがある…………?」




それってつまり…。




「このゲームを、したことがあるっていうこと…?」




皆、お互いの顔を見合わせる。




このゲームをしたことがある。


つまり、それは……このゲームをクリアして、この屋敷から出ることに成功したということ………。




「な、なによそれ…じゃあ、ゲームをクリアしたことがあるってこと!?」


「何でまた、こんな屋敷に…肝試しなんて来たんだ?」




「……」




皆、驚いている。


そして、何故2度もここへ来てゲームをしているのか、何故自分達に忠告してくれなかったのか、と疑問を口にしている。




そこに、黙って考え込んでいる山崎君がいた。