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「見つけた!」




空峰君の声が聞こえてきたのは、私達が休憩に入って、15分くらい経った頃だった。




「空峰!ぬいぐるみ、見つかったのか?」




と、橘川君が、空峰君達のいる部屋の扉を開け、言った。




「ああ、これだ!」




空峰君が手にしているのは、女の子の熊のぬいぐるみ。


とても可愛らしい、ピンク色のワンピースを着ていて、頭には黄色のリボンがついている。


が、そのワンピースとリボンには、赤い染みがあった。


まるで、血のような……。


そして、ぬいぐるみの耳は、ハサミか何かでズタズタにされたのか、捥げかけている。




「うわ、なんだよその気持ち悪いぬいぐるみは!」




思わず後ずさる橘川君。