「景子ちゃん?景子ちゃんってば」
「え、あ、はい」
「景子ちゃん、大丈夫?」
「具合悪そうだけど」
そう言って、わざと優しく、私を心配してくれるりん子先輩と月乃先輩。
「大丈夫、です…」
と、私は二人に言った。
「まさか、あの事を言うんじゃないだろうな?」
植松先輩が、ドス黒く、低く、まるで悪魔の囁きのような声で言った。
「言ったらどうなるか、分かってるよな…?」
にやにやする先輩達。
「は、い……」
私は小さく言った。
あの事は……言えるわけない。
言ったら、私がどうなるか…分かったもんじゃない。
このゲームのお陰で、私はニセモノじゃない限り殺されないけれど…。
でも、死ぬより辛いことが起こるかもしれない。
いや、もう既に死ぬより辛くて、胸が苦しい………。



