「着いた………?」




長いこと歩いて、いつの間にか俺達は、光に包まれた空間にいた。


眩しく、広く光っていたその空間は、段々と光が弱まり、辺りがしっかりと見えるようになった。




これは………。




「なに、これ……!!」




そこは、地獄絵図だった。


たくさんの死体が、山積みになっていた。




そこには死んだ竹井も、菜畑も、安西も、植田もいた。


あの中学生達…南川君、小池君、竜居さんも……。


前田さんは、伊藤君と思わしき人物の遺体を抱きながら、死んでいる。




「お姉ちゃん…………!」




飯島が、目を見開いて、ある遺体を見つめて言った。




そこには、飯島に良く似た人物がいた。


飯島のお姉さん…なのだろう。




「お姉ちゃん、お姉ちゃんっ!!!」




それまで冷静にしていた飯島が、泣き喚いて、お姉さんのほうへ走っていった。




「やっと、やっと会えた……………………!!」




涙を流して、笑顔なのかよくわからないくらい顔をくしゃくしゃにさせて、飯島はお姉さんの頭を抱きかかえた。