さいしょは、人をころして、ともだちつくろうとした。


でも、しんだ人はしんだままだし、うごかないし、しゃべらないし、あそんでくれない。




ただの、お人形。




だから、さいしょのゲームでもうやめようとおもった。


何よりも、“わたし”が人をころしたのかとおもうと、ゾッとした。




ごめんなさい、ごめんなさい、ごめんなさいって心の中でたくさんあやまった。




もうしません、もうしません、もうしませんって心の中で何回もおもった。




だけど、お母さんは…“わたし”にゲームをさせつづけた。


たのしいでしょ、おもしろいでしょって言って、ゲームをさせつづけた。




“わたし”が人をころすのは、とてもおそろしかった。


だから“わたし”が人をころしているのではなくて、“とうか”が人をころしているということにした。




これは“わたし”じゃない。


これは“とうか”がしたんだ。




そうやって、“わたし”はのりこえてきたんだよ。