「ここです」




「「「「「「えっ?」」」」」」




そこに現れたのは、いつも誰かがニセモノと勘違いされて殺されたときに現れる、あのスーツの女性だった。




「ここに、とうかとそのお母さん、そしてホンモノはいる………」




そう言って、禍々しい雰囲気の、重たそうな扉を、まるで子犬を可愛がるようにして撫でた。




「ここから向こうが、最終ステージ………。




ここに入ってしまうと、一日が経過してしまう。


向こうの部屋へ行くと、六日目になるということです………。




そして、そこでホンモノを見つけないといけません。


ホンモノを見つけ、そしてニセモノを殺す。


ホンモノを連れて、この屋敷から出ると、ゲームクリアとなります」




そうなんだ。


扉の向こうに、とうかちゃんとそのお母さん、そしてホンモノが…………。




「向こうにホンモノがいるからって、気を抜かないで。


そのホンモノは、ホンモノとは限らないから………………」