「4月15日




冬花が勝手に外に出て学校へ行こうとしたので、私は冬花をきつく叱った。


冬花は悲しそうにしていたけれど、仕方ない。」


「4月28日




冬花の病気は悪化する一方。


もしかして……なんて思うけれど、そんなわけない。


だって、冬花はまだ、6歳なんだから……。」




とうかちゃんのお母さんは、とても良い人なのだろうという印象を、日記から受け取った。


きっと、とうかちゃんの病気が悪化して、とうかちゃんもそうだけれど、お母さんも辛かっただろう…………。




「はぁ………」




と、私は思わずため息を漏らした。




可哀想に…………。




そして、5月、6月、7月、8月………とページをめくっていったが、特に進展はなく、翌年の1月、2月、3月………と続いていき、7月の日記に進展がみられた。




「7月3日




最近、冬花の顔を見ると辛くて、冬花の部屋には行っていない。


冬花も、部屋から出ない…出られないから、冬花の顔は、全然見ていない」