壊れてしまった扉を開けて、私達は部屋に入った。


部屋に入ってまず目に入ったのは、空っぽの本棚と、その下に散らばった本達。


そして、本棚の横には、頑丈そうな扉がある。




その扉から、何か嫌な雰囲気がした。


入るな。


近寄るな。


扉が、そんな風に、私達を威圧しているような………。




「気持ち悪い、あの扉……………」




ずっとその扉を眺めていると、吐き気とめまいが、私を襲ってきた。




「土井、大丈夫か?」




空峰君が、私に心配してくれた。




「う、うん………」


「でも顔色悪いし………。


植田のこととかもあるから………土井は休んでいた方が………」




と、空峰君が言ってくれたが、




「空峰。


今は休憩なんてしている暇ねえぞ。


早く、このゲームをクリアさせるためにも、ぬいぐるみを探さないと……」




と、橘川君が空峰君に言った。




「橘川君の言う通りだよ。


私も、ぬいぐるみ探す。


休んでいる暇なんて、ないよ…………」


「土井………」