「そんな、山崎君……どうして、どうしてその女を庇うの!?


どうして、どうして、どうして……………………!!!」


「植田さん、落ち着け。


北出さんがニセモノなんて、ありえないんだよ。


だって、北出さんは嘘を吐いたから」




桜子ちゃんが、嘘を……………………………?


どういうこと?




「桜子が、嘘を?」


「そう。


俺がニセモノなんだ。


北出さんは、俺が殺されない為に、小学生の時にこの屋敷に来たことがあるなんて、嘘を吐いたんだ」


「な、何でそんな事が言い切れるの?


私は、本当に小学生の時に、この屋敷に……………!」


「何となく分かるんだよ。


中学の頃からずっと、自分に嘘を吐いていたからね。


だから、他人が嘘を吐いているか、そうでないかくらい、すぐ分かるんだよ」


「そんな…………。


桜子が、そんな嘘を……………」