部屋を見渡してみると、空っぽの本棚があった。


下のあたりには、たくさんの本が落ちている。


そして、本棚には引き摺った後……………。




もしかして、この先には、別の部屋が……………。




そう考えた私は、本棚を動かした。


空っぽの本棚を動かすのは、女の私でも容易なことだ。




するとどうだろう、本当に別の部屋へと続くのであろう扉があった。


禍々しい雰囲気を醸し出す、扉が。


入るな、とでも言っているような扉だけど、今はもう、ここしか逃げる場所がない。




「ねえ、良い事教えてあげる!!」




私は、壊されてしまいそうな扉に向かって、叫んだ。




「ニセモノは女だってよ!!!」