屋敷に着くと、昼に見る屋敷とは違った雰囲気を醸し出していた。


なんか、禍々しいっていうか…。


昼に見るより怖くて、気持ち悪くて……。




さっきまで蒸し暑かったはずなのに、屋敷の前に来てからというものの、


肌寒くなって、鳥肌まで立ってしまった。




「なんか…思ってより……怖いわね」




言いだしっぺの美玖が、そう言った。




「でも、行くんでしょ?


美玖が言い出したんだもんね?」




と、桜子ちゃんが美玖をからかった。




「そうだけどさぁ………」


「まあまあ、とにかく、皆で中に入ればいいじゃん。


皆で中に入って、屋敷一周して、んで戻ってくるって感じでさ」




安西君が提案した。




「そうだね。


俺もその意見に賛成かな」




山崎君がそういうなら…。




「私も、賛成」