空峰君は、黙ってページをめくった。




「7月13日


しんどいのはだいぶよくなったけれど、


まだちょっとおねつがあるの。


ああ いつになったらとうかはふつうになれるんだろう。」


「7月14日


おうちにおいしゃさまがきた。


おいしゃさまは だいぶよくなりましたね っていっていた。


うれしかった。


とうか もうすぐふつうの子みたいになれるかな?」


「7月15日


おへやのまどから お外であそんでいる男の子たちがまた見えた。


またゲームをしているらしい。


そんなにおもしろいのかな。


ゲームって。


ゲームならおうちであそべるかなあ。


明日 お母さんにたのんでみよう。」




また“ゲーム”という言葉が出てきたけれど、私達はさっきほど驚かない。