3ページ目の隣には、女の人と、女の子が遊んでいるような絵が描かれている。


きっと、とうかちゃんのお母さんと、とうかちゃんだろう。


お母さんと一緒に遊びたい、という気持ちが伝わってくるような絵だ。




全員読み終えたので、空峰君はページをめくった。




そのページを読んだとき、皆一瞬顔を強張らせた。




「7月6日


とうかは今日もおへやにいた。


おてつだいさんのやまざきさんは いつもとうかとおしゃべりしてくれない


あそんでもくれない


だから おうちはつまらない」




「おてつだいの…………やまざきさん?」




そこにいる山崎君以外の皆が、山崎君の顔を見て、言った。




「た、たまたまだよね。


だって、山崎なんて、よくある苗字だし……」




私はそう言ったけれど、山崎君は、




「確かに、僕のお母さんは家政婦をしていた………」




と言った。