「7月3日


今日から日っきをかきます。


今日は おへやでずっといました。


とうかはおうちから出られないから お外にいけない。


ああ 早くお外へいきたいなあ。」




そう書かれた1ページ目。


隣の2ページ目には、とうかちゃんが想像したのであろう“お外”の絵が描かれていた。




おうちから出られない、というのが少し引っかかった。


どうして、とうかちゃんはおうちから…この屋敷から出られないのだろうか?




「読み終わったか?」




と、空峰君が皆に聞いた。


全員、こくりと頷いた。


そして、空峰君はページをめくった。




「7月4日


今日もずっとおへやにいた。


お母さんのかお 今日も見ていない。


お母さん なんでとうかにはかまってくれないの。


とうか お母さんとあそびたいのに。」