南川先輩は倒れてしまった。




「おい、小池!こいつ殺せ」




植松先輩は、ポケットに隠していた折り畳みナイフを取りだし、小池先輩に投げた。




「えぇっ!?


また俺っすか!?」




………“また”?




「仕方ないなぁ、もう………」





と言いながら、ニヤリと小池先輩は笑い、南川先輩に振り下ろした瞬間、


茶色い小池先輩の髪の毛が揺れる。




「死ね!」




「ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!」




南川先輩の声が、部屋中に、いや、屋敷中に響く。


しかし、小池先輩は構わずにグサグサと南川先輩を刺し続ける。




その様子を、黙って見る私達。




私は、南川先輩を刺す小池先輩の姿に、小池先輩に刺されていく南川先輩の姿に驚いて、声も出なかったが、


他の先輩達は、ニヤニヤしながら、二人を見ている。


人が刺される様子は、見慣れているとでもいうのか?