ニセモノの特徴が分かったとしても、きっと皆それを隠すに決まってるんだよ!!


そうに違いないんだよ!!」




美玖が怒っている隣で、うっ、うっ………と嗚咽を漏らしながら、好実ちゃんは泣いていた。




「好実ちゃんだって、そうでしょ?


もう、誰かが誰かを殺すの、見たくないよね?」




優しく、子供を慰めるような言い方で、だけどどこか影のある言い方で、美玖は好実ちゃんに言った。




「うん………。


私、もう竹井君にみたいな事、誰にもしてほしくない……。


誰にも、殺されないで、誰も殺さないでほしい…………」


「そうだよね。


友達なのに、友達を殺すなんて……嫌だよねぇ」




美玖は、好実ちゃんの頭を撫でた。




「なにそれ、バカみたい」




とある人物が、立ち上がって、美玖達に言った。


桜子ちゃんだ。