駄目だ、そんな事を考えては。


きっと、ゲームをクリアしてみせる。


私達はまだ、16年とそこらしか、生きていないんだから。


ここで死ぬわけにはいかない。




「皆、ぬいぐるみ、探そうよ」




俯いて怯える皆に、私は語りかける。


しかし、




「無理だよ……。


きっと、ぬいぐるみが見つかっても、ニセモノが誰なのか、分からないよ。


それに、ニセモノだと思って、『絶対殺してはいけないプレイヤー』を殺しちゃったら、全員おしまいなんだよ?」




と、好実ちゃんが言った。




『絶対殺してはいけないプレイヤー』……その設定は、私達のゲームの進行を妨げていた。


『絶対殺してはいけないプレイヤー』と殺すと、全員ゲームオーバー。


迂闊に、ニセモノを殺すことができない………。


とうかちゃんはこのことを予想して、『絶対殺してはいけないプレイヤー』を作ったのかな………。