今日、親父の結婚相手とその娘が来るらしい。

今、親父が迎えに行ってる。

てかその人、大丈夫なのか?

親父、騙されてんじゃないの?

どうにも女の人を信用出来ない俺は、気が気じゃない。


和樹もなんとなくいつもと違うと分かるのか、落ち着きなくウロウロしてる。

そうこうしているうちに現れた人は、スタイルのいい綺麗な人だ。

その後ろにいるのは、ちっちゃい女の子。

どちらかというと、可愛い部類に入る子だ。

おいおい、やっぱり騙されてんじゃねぇの?

ついつい俺は言ってしまった。

「どうせ、アナタも浮気して出ていくんだろ?」って。

女の子は?マークを浮かべてたけど、理恵さんは、俺に目線を合わせて言った。

旦那が亡くなった事。
母親の事も聞いてる事。
親父だから、結婚したいと思った事。
少しずつ信用していってほしい事。

和樹は抱っこされたら泣いてた。

本能でわかるのかな?

甘えられる人だって…。

だったらお手並み拝見しようじゃないか。

その時、女の子が言った。

「仲良くしてね、せ…、せ…、聖也おにいちゃん…。」

顔を真っ赤にしながら。

ヤバイ…。

コイツ、超可愛い。

同じクラスのクソ女共なんか冗談じゃねえけど、コイツに言われると、嬉しいしドキドキする。

少し女に対して、警戒心がゆるんだオレだったんだ……。