「聖也、和樹、こちらがお付き合いをしている理恵さんだよ。」

そう言われて、ママがニコッと笑った。

その時、聖也君がママを見て言った。

「ねぇ、アンタも親父をすぐに裏切って出ていくんだろ?」

「聖也!」

オジちゃんが慌ててる。

「だって、女の人は、みんなそうなんだろ?
あの女だって、男作って出ていったじゃん。」

私は、?がいっぱいでよく判らなかったけど、ママが聖也君の前に座って言った。

「私のパパね、病気で死んじゃったの。毎日がすごく寂しかったの。でもね、美桜もいてくれたし、なにより聖也くんのお父さんが励ましてくれて、いっぱい支えてくれたの。前のお母さんの話は聞いてる。だから、すぐには信じてもらえないとおもうけど、私は、聖也君のお父さんだから、また結婚して家族になりたいって思ったの。少しずつでいいから、仲良くしてほしいな。」