俺は林田　聖也、小6。

我が家は、親父、俺、弟の和樹（年中・4歳）との3人暮らしだ。

なぜかというと、母親だった女が、いわゆる浮気というやつをして出て行ったからだ。

俺は、もう小学生だったから、ふざけんなでいれたけど、弟の和樹は、まだ母親が恋しくて、いつも、泣いている。

友達と遊びたくても、ピッタリ弟がくっついてるから無理。

クラスの女子が、俺に話しかけてくるのも、正直うっとおしい。

しょせん女なんて、アイツと同じで、すぐ次にいくようなヤツらなんだろ？

そう思ってしまう俺に、親父が言ったんだ。

「結婚を前提に、お付き合いをしている女の人がいる。」と。

おいおい、その人、大丈夫なのかよ？

また浮気されて、逃げちゃうような人じゃないの？

「急に言われてもビックリするよな。今度、その女性を連れてくるから。あちらも会いたがっているし。娘も一緒に連れてくると言ってたよ。」

は？

娘？

「小学2年生なんだ。」

和樹は、訳が分からず、親父に抱っこされている。

急な展開から、今度の日曜日に、母親になる人と、妹になる人物がやってくる事になった…。