深夜12時25分の束縛


 私の手首を引っ張り、無言で歩く恭也くん。


 今日初めて触れた、なんて考える間もなく着いたのは彼の家。


 乱暴に鍵を開け、音を立てて開いた扉。


 恭也くんに思いっきり腕を引かれ、飛び込んだ先は彼の胸。


 後ろで、扉の閉まる音がした。


 と同時に、耳元で響いた大きな音。


 後ろのドアに押し付けられ、顔のすぐ左側にはさっきの音の原因、恭也くんの右手。


「なに……っ!」


 前触れもなく、恭也くんの唇で私のそこを塞がれた。


 微かにお酒が香る、荒々しいキス。


 激しくて蕩けそうになる。


 こんなキスがあることを、私は今まで知らなかった。