メールはそこで終わっていた。

僕はそのメールを永い時間、何度も読み返した。

僕は僕を取り巻く大きな孤独感に体を震わせる。

僕は孤独感に涙を流していた。



 夏恵の笑顔を思い返した。

彼女は深い闇の先で細く光りながら微笑んでいた。

優しく優しく微笑みながら僕に手を振っていた。

顔ははっきりと見えないが彼女は笑っていた。



 外に出ると雨は霧の様に細く降り注いでいた。

僕は駅前の駐車場までの道を傘も差さずに歩いた。

優しく細い雨は僕の体を濡らし、頬の涙の後を洗い流した。

だが雨は優しくも冷たい。



そして僕は夏が終わった事を知る。