絶対零度の鍵



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上空はかなり高くて、酸素が薄かった。


僕は苦しくならないように、息をゆっくり吸って吐くことに集中する。



「クミ、大丈夫?」



左京は王達の援護を渋々ながらも受け入れてくれた。



何故だか、術が使えないというので(恐らく結界が解かれたことと同じ理由だろう)右京は僕の手を引っ張って飛んでいる。




「大丈夫だよ。」



華奢な右京なのに、どこから出てくるのか馬鹿力。


息ひとつ乱さない彼女は、素でも強いということを証明している。



「にしても、さっきとは全然違うわ。」



右京が複雑な顔で呟く。



「何が?」



「蓮貴の居る方へ何の抵抗も感じずに近寄れる。」



確かにすいすいと進んでいる。




「きっと…あいつはクミを待ってたんだわ」



迷う、と右京が溢した。



「このままクミを行かせていいものかどうか…っきゃっ」