絶対零度の鍵



「僕のこと、蓮貴に投げ込んでくれて構わないから。」



「え?!そんな…」



右京が戸惑いの声を上げるが、僕は頷いてみせる。



「右京、左京。蓮貴のこと、僕に任せてくれないかな。君等は王と、あいつらを頼むよ。」




「いや、そういうわけにはいかないだろ」



左京が少し怒っているかのような口調で言うが。



「二人が行って、蓮貴を抑えられるの?」



二人の身体の傷、王達の疲弊しきった状態、さらには解かれた結界、壊れ果てた大地。


どこを見ても、この闘いが五分五分ではないことを物語っている。



「っでも!タクミなんかはもっと力がないんだぞ!?ただの人間だ!」



左京が反論する。



「そうだよ、ただの、人間だよ。それもヘタレのね。」




僕は笑いながら同意した。



「けど」




右京はそんな僕を何も言わずに見つめている。




「あれは僕の兄貴なんだ。」