絶対零度の鍵



バリバリバリ!!!!!!




つんざくような音が突然起こって、蓮貴の周囲に真っ黒な雲が覆う。




「温度師自身の滅びとはつまりそういうことじゃ!自らの使命を放棄して死ねば、定められた温度師は二度と存在しなくなる!それはこの世界にとっても、あらゆる空間にとっても、永遠に支障を来たす!」




早口でまくしたてる鍵師。




「…メリットではないと言ったのはそういうことじゃ。我々は【死の雨】の本当の意味を勘違いしておった…」




確か。


僕が星と呼ばれたあの場所で。



蓮貴の力を初めて見た時。



蓮貴は言っていたんだった。




欲しくて、手に入れたものじゃない、呪われた力だ、と。




僕は、それに同意した。




『自分の意思と違うことを無理にやらされることの苦痛は理解できる』と言って。






「まずい、蓮貴が鍵を使おうとしている!」




左京が飛び立つために、身を構える。

右京もそれに倣おうとしたのが見えた。



「右京!」



僕はぐっと拳を握って、咄嗟に彼女の名前を呼んだ。