絶対零度の鍵


いや。



ペースが落ちそうになる自分を、首を振って制した。






今、そんなことはどうでもいい。



とにかく、一刻も早く蓮貴の所に行かなければ。



外は凍える程寒いのに、僕の身体は熱かった。




稽古場の大きな両開きの門の前に着くと、使用人たちが外で待機しているように立っていて、ただならぬ様子の僕に驚いた顔をしている。






「なりません!今入ってはなりません!」







制止を振り切って、僕は息を整えることもせず、一気に門を押し開ける。




バン!



余りに勢い良く押したせいで、激しい音がした。





「はぁ、はぁ…」





冷たい空気が肺に入り込み、キリリと痛む。