絶対零度の鍵

「そこは、危ないぞぉー!」



小柄に見えるのに、老人はさっきからかなり大きな声を張り上げる。



確かに。


ここに居るのも危険なのはわかっている。



もう一押し、何かないかな。



淳は、自分の動くメリットを模索しながら、腕組みをした。




「お主、戦いにきたわけじゃなかろう!と、いうよりも―」



老人はでかい声で、なおも続ける。




「この世界の者じゃないじゃろう!」



パチン、淳は指を鳴らした。



そしてにやりと笑って呟く。




「いいね。あのじーさん、只者じゃなさそうだ。」




何か、知ってそうだ。

使える。



淳は自分の中の得を見出し、臆する事無く空中の廊下があるだろう場所を探る為に城壁の枠を跨いだ。