絶対零度の鍵



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≪そりゃ、かなり大変だな≫




左京の声が響く。




「でしょ?ちょっと王に伝えておいてよ。なんだかおかしな濡れ衣着させられてるって。あたしどーしたらいいかなぁ?」




灼熱の国に入ったはいいとして、ただただ続く埃っぽい道を歩きながら、右京は途方に暮れた。



石造りの民家がずらずらと並んではいるが、住人が気配を殺しているのがわかる。



そろそろ外出禁止時刻だからだろう。



だが、太陽は相変わらず自分をジリジリと照らしている。



飛んでいってしまえば、城はすぐそこなのだが、自分が誤解をうまく解けなければ、消えた使者の代わりに自分を捕らえることだろう。


そうなると、鍵師の追跡は愚か、国に帰ることもできなくなる。



それだけは避けたい。