絶対零度の鍵


「!?」



急な眩暈か、と思った。

何故なら目の前の世界がぐにゃりと曲がったように見えたからだ。



―暑さでおかしくなったか?



首を傾げながら、まぁいいかと気を取り直して、城に足を踏み出す。



が。



今度こそはっきりと、淳の視界は歪んだ。




「なんだ…?」



まるで。



電波の切り替えで歪む、テレビの画面みたいな―




淳には自分が揺れているのか、世界が揺れているのか判別がつかない。




―胃がひっくりかえりそうだ。





慌てて口元を手で押さえ、目を瞑った。