絶対零度の鍵

ちょうど、淳の居る所は城の庭から一段降りている場所で、向こう側からは見えなさそうだ、と考えていた。



さて。



人の気配はある。


なにかあったら、助けを求めれば良さそうだ。


何しろ城っぽいから、悪い金持ちじゃなければ、言うことなしだ。




少し、落ち着きを取り戻してきたところで、淳はどうして自分はここに居たんだっけと、再度思い返してみる。



「えーっと…」



腕を組んで、額を抑える。


これは、淳の昔からの癖だった。




―自分は確か今、夏休みで。



………

……





「あ、そーだった!!!!」




思い当たったと同時に、急に上の方が騒がしくなる。



「げ。」



なんとなく木陰に身を寄せて、息を潜め、様子を伺った。