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「………さん………さん」
遠くで何かの声がする。
身体はふわふわと揺られているよう。
誰?
もう少しだけ…
あと少しだけ…このままでいさせて…
「お姉さんってばぁ!!!!!!」
「はっ」
急にボリュームを上げた声と、痛いくらい強く揺さぶられた身体に驚き、尭はぎょっとして目を開ける。
飛び起きて見ると、すぐ傍で翠が頬を膨らませてこちらを見ていた。
部屋の中はまだ薄暗い。
「……翠…、どうしたの?」
重く圧し掛かる瞼を擦りながら、翠に問いかけると、彼女は眉間に皺をぐっと寄せる。
「どうしたの?じゃないです!昨日言いましたよね?今朝はすごい寒いです。きっとユキバナが見れますよ!さ、起きてください!」
「えー…?」


