料理はどれも見たことのないものばかりだったが、自分の家で食べる物とどこか味が似ていた。
余りに突拍子もない出来事が立て続けにあったせいで感じなかったが、空腹だったのだと今更ながらに気付く。
「…どこか、怪我をされたり、痛む所はないんですか?」
尭が、ふわふわと薄桃色に膨らむ物を箸の様な棒でつまんだところで、翠の母親が心配そうに訪ねた。
一通り自己紹介は済んでおり、翠の母親の名前は碧(ひゃく)といった。
「それが-」
「ないんだって言ってました!」
尭が口を開きかけると、すぐ脇に居た翠が元気良く代わりに答えた。
「そうですか…それは良かった。何か、少しでも思い出せるようなことなどは、ありますか?」
今度は父親が訊ねる。
父親の名前は玖李(くい)と云う。
「あ、その-」
「尭っていう名前以外は思い出せないって言ってました!」
またもや代わりに答えた翠に、両親は同時に顔を顰めた。
余りに突拍子もない出来事が立て続けにあったせいで感じなかったが、空腹だったのだと今更ながらに気付く。
「…どこか、怪我をされたり、痛む所はないんですか?」
尭が、ふわふわと薄桃色に膨らむ物を箸の様な棒でつまんだところで、翠の母親が心配そうに訪ねた。
一通り自己紹介は済んでおり、翠の母親の名前は碧(ひゃく)といった。
「それが-」
「ないんだって言ってました!」
尭が口を開きかけると、すぐ脇に居た翠が元気良く代わりに答えた。
「そうですか…それは良かった。何か、少しでも思い出せるようなことなどは、ありますか?」
今度は父親が訊ねる。
父親の名前は玖李(くい)と云う。
「あ、その-」
「尭っていう名前以外は思い出せないって言ってました!」
またもや代わりに答えた翠に、両親は同時に顔を顰めた。


