絶対零度の鍵

そろそろ、足が限界だ。



尭がそう感じ始めた頃、翠がとうとう立ち止まった。



「着きました!ここが家でーす!」


じゃじゃーん、と効果音がついてきそうな程、翠は明るく両手を広げて見せた。



尭は息切れの為に、頷くだけ頷いて意思表示する。



「大丈夫ですかー?少し待っててくださいね、両親を呼んできますから」


翠はくるりと向きを変え、あっという間に家の中に消えた。



ー益々おばあちゃん家みたい。


尭はまじまじと翠の家を見上げながら思った。



古びてはいるが、丁寧な管理で大事にされてきたことがわかる、木造の平屋だった。


こじんまりとした外装ではあったが、温もりが感じられる。