「お姉さん…若く見えるのに、体力ないんですね!」
ケラケラと笑って翠は、尭のことを見ている。
悪気がないのは充分わかっているのだが、心に刺さる。
「悪かったわねぇ…」
届かないと知りつつも、掠れた声で翠に呟いた。
なんで、こんなことになったのだろう。
尭は注意深く記憶を手繰り寄せる。
元より、混乱はしている。
歪み、と呼ばれる場所で、最初は悪い夢でも見ているのかと思っていた。
広漠としている大地。
見知らぬ人間が沢山居た。
心細く感じ、早く目が覚めないものかと願っていると、知っている顔を見つけた。
ほっとしたのも束の間、すぐに知らない者達に知らない場所へ連れていかれて…そして、卓毅と右京に会った。


