絶対零度の鍵

しかも、そのせいで、この場から人間が揃いも揃って姿を消した。


何処へ行ったのか、再三尋ねているが、蓮貴は相変わらず黙したままだった。




「蜻蛉(あきつ)!!!」




右京は、鳳の亡き骸を抱き寄せながら、泣いている黒い翼の少女を呼ぶ。




「いつまでも泣いてたら埒があかないわ!早く位置に戻りなさい!」




声を張り上げて、呼びかけた後、右京は左京を振り返る。




《左京》



二人にしか聴こえることのない声で、右京は念じる。



《あたしが今からあの男の背後に回るから、あんたは正面をお願い。蜻蛉には下から仕掛けてもらう。タイミングは点が繋がる時に合図するわ》




右京に応える、左京の声が直ぐに返って来る。