絶対零度の鍵

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目を覚ました時には、辺りは朱色に染まっていた。



「ん…」



寝返りを打つことをしなかったらしい身体は、同じ姿勢を保っていたせいでやや痺れている。



ぐいっと伸びをするために腕を振り上げる。




「いてっ」




……


ん?


同時に何かに当たった衝撃と、自分のものではない声がした。




パチっと目をはっきりと開き、僕は腕の行った方向に首を曲げる。




「わぁっ!!」




余りの驚きに仰け反って悲鳴を上げた。



なぜって。


さっきまでは確かに居なかった隣に、蓮貴が本を広げていたからだ。



初めてここに僕が居た時のように。