ガツン、と背中が固い物にぶつかったかと思うと、高速の滑り台は終了を告げる。
「ひぃ…」
恐怖や色々な痛みに、言葉を失くしながら、右京は真っ暗な辺りを見回してみる。
仄かに香る湿った土の匂いが、地下なのか、と思わせた。
「ちょっと見てみるか」
右京は、パンパンと自分の手からざらつきを払うと、左手をぐっと握り、それに右手を添えるように触れた。
直ぐにくるりと左手を返すと、掌に眩しい光源が発生し、闇を照らした。
「あ。」
ひんやりしている空間には棚が並んでいて、あちらこちらに透明な瓶がいくつもあった。
その中身は、全て。
「幻雪(げんせつ)の結晶…」
絶対零度の鍵の真ん中に輝く、雪の結晶だった。


