絶対零度の鍵

「まさか。鍵はまだ揃ってないはずだ。奴と遭遇したのはついこないだだぜ?」



言い張る左京の髪からも雫が垂れる。



「…むしろ、、死の雨になるっていうこと自体、確実なことなのかな。」



僕はずっと不思議に思っていたことを口に出す。



「大昔の蓮貴の騒動は、、本当に世界を滅ぼすことが目的だったんだろうか。」



「だって、現にそうだったから、記録にも残っているわけで、蓮貴は捕まったんだろう?」



左京が不服そうに口を尖らせる。



そうなんだけど。


何故だろう。


この雨は。



死の雨になんか見えない。



それよりも。



霧雨のように輝いて、世界を濡らしていく。