絶対零度の鍵


「あー、空間を切り取って制止させたのか。考えたな右京。」



感心したように顎に手を当てて、左京が口笛を吹く。


その風で左京の前髪が靡いた。




「相変わらずあんたはおっそいわね!あたしが異変に気付いて途中で出てきたから良かったものの。あとちょっとでクミは谷底へどすん!よ!」



「いやいや、俺は仮眠中だったしー。」



全く悪びれずに左京が言い返す。



「この揺れであたしが起こすまで寝てるあんたはどれだけ使えないのよ!?で!?王はこの事について何て仰ったか聞いて来た?」




がみがみ言う右京に、左京はやれやれと言う様に、肩を竦めてみせてから。




「蓮貴しかいない、とさ。」




今最も旬な要注意人物の名前を口にした。



右京も僕も凍りつく。



が。



左京だけはのんびりと。



「で、あれ、誰?」



壊れた壁際からこちらを覗いている尭と溝端を指差した。