絶対零度の鍵


「尭、たちは、どうやってここに連れてこられたの?」




とりあえず、僕は質問を投げかけることにした。


その方が、この非現実的な世界を説明するのには近道なんじゃないかと思ったからだ。




溝端の笑いをBGMに、尭が首を傾げる。




「うーん、と。私は卓毅の家に行こうと思ったのよ。予備校に行く前。」




げ、そうだったのか。


僕は鉢合せしなかったことにほっとする。



「おばさんが困ってたから。卓毅が予備校さぼってるんじゃないかしらーって。だから、迎えに行ってあげようと思って…」




そこで、尭は思い出すように、目をくるりと回した。




「だけど、、あの公園の傍を通ったら…いつも全然行ってないのにね…あの小さな山が…」




そのワードを聞くだけで僕の鼓動は早くなる。



いつも、何かしらあの小山は関わってるな。



一体、あそこに何があるっていうんだろう。