「あー、確かにー、そうだったねぇ?」
右京の助け舟?…ではなく、彼女は恐らく素で頷いた。
左京はと言えば、面白そうに成り行きを見ている。
鍵師は先程と変わらず、落ち着き払った様子で席についている。
「ふん、戯言だな。そんなのあいつのただの気紛れに過ぎん」
やがて灼熱側の学者が呆れたように頭を振った。
「!でも、話し合う場があっても…」
「ふざけるな、若造!温度師が不在ということの異常さが、お前等人間共にはわからんのだろうが。そんな悠長なことをやってる暇などないのだ!」
いきり立つ賢人も出てきた。
「落ち着かれよ」
鳳凛が、難しい顔をしたままで呟く。
不思議なことに、どんなにざわついていても、王族の声はよく通った。


