絶対零度の鍵




「あたしは、あそこで息絶えていても、おかしくなかったのに。クミは助けてくれたのに。そのせいでこんな目に遭ってる。」




今はきれいに生えている右京の大きな片翼が、きらりと輝いて見えた。




「…右京を助けたのは、僕の勝手だよ。右京は悪くないよ」



それは事実だ。


僕は、一応自分の意思で、右京を助けた。




「それに、兄貴は早かれ遅かれ、正体を現したんじゃないかな。その時はやっぱり僕は関わっていたと思う。」




フォローのつもりじゃなく、そんな気がする。




「クミは、、やっぱり優しいんだね」



ふふ、と静かに笑いを溢し、右京は足を止めた。