絶対零度の鍵


「…いいものって何?」



僕は右京の跡に付いていきながら訊ねる。



「それは、ついてからのお楽しみだよ」



前を行く右京はちらっと振り返って、すぐに前に向き直る。



「…ふーん」



一体右京は僕に何を見せたいと言うのだろう。



雪ならうんざりするほど見ている。


まぁ、さっきの雪景色はキレイだけど。



それを言うなら、今歩いている廊下だって、宝石がちりばめられているかのように美しい。


さらに言わせてもらえば、口と性格は悪くても、右京も左京も目の保養になる。



これ以上何があるって言うのだろう。



僕は黙って歩きながら、頭を悩ませた。